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肩甲骨ストレッチはいいことずくめ!
肩こり、猫背、たるみ解消!ダイエット効果も上がる

全国的に梅雨に入りましたが、皆さん体調はいかがでしょうか。
休日に雨だと出かけるのが億劫になって、家でスマホやタブレットを眺める時間が増えていませんか?
下にある画面を見続けているうちに、いつの間にか肩や首、背中が凝ってガチガチに…。ひどい肩こりや背中の凝りは、頭痛や吐き気を引き起こすことも。肩こり解消は勿論ですが、実は、肩甲骨をしっかりと動かすことで肩や背中の筋肉も柔軟にし、フェイスラインのたるみや、猫背解消、バストアップ、ダイエットにも効果的といいいます。それならばやらない手はないですね!
肩甲骨周りのストレッチをして、健康的に美しさも手に入れましょう。

肩甲骨の動きと働き
肩甲骨は、背中の上部、約1/3を占めるほどの大きさの骨で、肋骨を覆うように左右対称にあり、骨は鎖骨とのみ連結しており、周辺の筋肉によって覆われ支えられています。その周辺には大小様々な筋肉や、腱、靭帯、血管が集まっており、この肩甲骨と周辺の筋肉が連動して動くことにより、腕を上げ下げしたり、肩を動かしたり、体のバランスを維持する役割を担っています。
肩甲骨周りには、僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋など17個の筋肉が付着しています。肩甲骨が動かされることでインナーマッスルも含めそれらの筋肉も動き、筋肉が動かされほぐれることで肩甲骨の可動域もよりいっそう広がる仕組みです。
肩甲骨周辺、首、腰などの背中側には特殊な細胞、『痩せ細胞』と言われる褐色脂肪細胞があります。褐色脂肪細胞は、活性化することで代謝が上がり、脂肪燃焼を促してくれる細胞です。代謝が良いと全身の機能も良くなり、免疫力も上がります。
肩甲骨の動きが悪くなると起こる不調
現代ではパソコンを使用した長時間のデスクワークや、スマホの操作などにより、背中を丸めて肩が内側に入ったような悪い姿勢のまま過ごしてしまうことも多いでしょう。
その結果、肩甲骨が左右外側に開いて、肩や首や背中の筋肉がガチガチに凝り固まり、その凝った動きの悪い筋肉によって肩甲骨も動きが悪くなっているという悪循環に陥っているのです。
では、肩甲骨の動きが悪くなるとどのような不調が出てくるのかを見ていきましょう。
前述の通り肩甲骨の動きが悪いと、その周辺の筋肉の動きも悪いということになるので、肩こり、首こり、背中のこりが生じます。血流が悪く老廃物が滞って、それに伴いむくみ、冷えなども出てきます。
また、肩甲骨の動きが悪く、脂肪燃焼を促してくれる褐色脂肪細胞が十分に刺激されないと、痩せにくく、太りやすい体質に。
さらに、動きの悪い肩甲骨は外側に開いていることも多く、猫背や巻き肩になり、呼吸が浅くなります。
呼吸が浅いと、不安になりやすいなど精神的な不調ももたらされます。
背中や肩が凝ることにより、腰痛、頭痛、腕や体のだるさなど慢性的な体の不調の原因にもなり得ます。
これらのことから、肩甲骨を日々意識して動かすことが、健康的な体、また理想的な体型を維持することにも繋がっていくことがわかりますね。
そこで、肩甲骨の正しい位置や動きに戻してくれるのが、「肩甲骨はがし」や「肩甲骨ストレッチ」。
はがすというと、肩甲骨をベリっと剥がすようなイメージを持ちますが、肩甲骨周りの筋肉や関節をストレッチ等で柔軟にし、肩甲骨の可動域を広げて、より動きやすい体にするための運動やストレッチのことをいいます。自分で簡単にできるので、朝晩などのストレッチとして、また家事や仕事中のリフレッシュとして取り入れてみましょう。
肩甲骨ストレッチで快適な体に
体のこりやだるさを取り除くには、肩甲骨の可動域を広げ、筋肉の動きも良くするためのストレッチを行うことが近道です。
胸を張る姿勢をした時に左右の肩甲骨が自然と近づきますが、それが肩甲骨の正しい位置です。
肩甲骨ストレッチのやり方を4つご紹介します。
(立ったままでも座ったままでもできるストレッチです。
立つ場合は足を肩幅に開き、座る場合は下半身が動かないように気をつけながら行なってください。)

1)背中のストレッチ
・手を前に伸ばして組み、肘を伸ばします。
・息を吐きつつ背中を丸めながら、ひじも同時に軽く曲げて前に伸ばします。背中の筋肉の伸びを感じたら10秒ほどキープし、その後手をおろして元の姿勢に戻ります。

2)背中、脇のストレッチ
・手を組み腕を上に伸ばし、手のひらを上に向けます。
・息を吐きながら腰から体をゆっくり右に傾けます。(体は前を向いたまま。左の肩甲骨周辺や体側の伸びを感じます。)
・体を戻して今度は同様に左に体をゆっくり傾けます。(右の肩甲骨周辺や体側の伸びを感じます。)

3)タオルで肩甲骨剥がし
・体を戻したら次にタオルを用意します。
・両手でタオルをピンと張って持ち、頭の上に上げます。
・そのまま後ろに両腕を傾けます。(タオルも腕も伸ばしたまま。体は後ろに傾けるのではなく、少し胸を前に出すように前傾にする。)

4)肩甲骨ストレッチ
・最後に手を後で組み、息を吐きながらゆっくりと上がるところまで腕を上にあげます。ゆっくり戻します。
(腕を上げる時に腕が外側に広がらないように気をつけましょう。)
・3回繰り返します。
いかがでしたか?
体が硬くて痛いという人や、普段ストレッチをあまりしていなくて体の動かし方が分からないという人は、ストレッチ専門のお店や初心者向けのヨガ教室に通うということを始めるのも1つの方法です。
今はストレッチのためのいろんな本も出てますし、ユーチューブで教えてくれるトレーナーの方もいるので、自分の生活スタイルや性格に合ったストレッチを探して毎日行うことがおすすめです。
まずは簡単で続けられそうなものから取り入れて、毎日の習慣にしましょう!
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参考文献
『体がキレイになるリンパストレッチ』加藤 雅俊(日本文芸社)
『首、肩、腰の痛み、体の不調が消える! 肩甲骨はがしストレッチ』杉田 一寿、若林 孝誌(マイナビ)