椿油は髪や肌に悪いって本当?【よくある質問シリーズ】
椿油で検索すると、関連ワードで出てくる「肌に悪い」というフレーズ。
椿油を販売している者としては、とても悲しい検索ワードですが、この検索ワードからこのページに辿り着いた皆さんに、椿油のことを知ってもらういい機会です。椿油のどんなところが髪の毛や肌に悪いと思われているのか、椿油の成分の話もしつつ、考えていきたいと思います。
ヒトの皮脂と椿油の主成分・オレイン酸の関係
まずは、椿油の成分について、ご説明しましょう。

左側の円グラフは、ヒトの皮脂の組成を表したもの。 皮脂膜とは、皮脂腺から分泌される皮脂(油分)と、汗腺から分泌される汗(水分)が混ざり合ったもので、「天然の保湿クリーム」と称されます。
その主成分は「オレイン酸トリグリセライド」であり、皮脂の中でも最も安定した油分です。
この皮脂膜には、「水分の蒸発を防ぐ・肌を滑らかにする・外的刺激から皮膚を保護する」など、多くの大切な役割があります。
右側の円グラフは、椿油の主成分の割合を表したものです。椿油は、その85%以上がオレイン酸です。
椿油は、酸化しにくい植物性オイル
オレイン酸は、脂肪酸の中でも特に酸化しにくく、安定した油分で、高温多湿などの過酷な条件下にあっても変質することがない優れた性質を持っています。そのために、ツバキ油は注射器用基材や軟膏用基材にも使用されています。椿油のオレイン酸の含有率はなんと85%以上。この数値は、スキンケアに良いとされているオリーブオイルやごま油など、他の植物性オイルと比べても群を抜いて高いのです。

オレイン酸は、ヒトの皮膚の表面にあって、潤いを保つとともに肌そのものを守る皮脂膜に最も多く含まれる成分。
このことから、椿油の成分は、ヒトの皮脂の成分にとても近いことがわかります。
加齢や気候、生活習慣、食べ物などにより皮脂が減少傾向にあると、乾燥肌を招きます。
皮脂膜が不足して乾燥肌になっている時、椿油を塗ることで瞬時に皮脂膜の代わりとなることができるのです。
パーマがかかりにくくなるという話も
「椿油をつけると、パーマがかかりにくくなる」と美容師さんに言われたという話もお客様に聞きましたが、これは個人の髪質の話になると思います。
椿油を10年以上愛用しているスタッフは、たまにパーマヘアになりますが、問題なくかかっているとのこと。
試しに美容師さん何名かに、椿油が髪に悪いという話を聞いたことがあるか訊ねてみましたが、「悪いという話は聞いたことがない」という回答ばかりでした。
ニキビ肌にオイルは厳禁
ニキビができている肌には、確かにオイルは合いません。
アクネ菌は、油を栄養にしてどんどん繁殖していまいますので、ニキビ肌にオイルを塗るとますますひどくなります。
油分の少ない化粧品や、ニキビ肌専用の抗炎症成分の入った化粧品でお手入れします。
ニキビ跡などが気になる場合は、ビタミンCが配合された化粧水なども効果的です。
乾燥はさらなるニキビの原因にもなりますので、化粧水だけで済ませずに、保湿用の美容液などをつけて保湿しましょう。
椿油=ニキビができる、ではなく、ニキビのある肌に椿油を塗る、からニキビが悪化する、のです。
配合成分を確認しよう

また、一口に椿油と言っても、それぞれの会社により、いろんな商品のバリエーションがあり、髪用や肌用、体用など用途に分けて、椿油と他のオイルを混ぜ、相乗効果を狙った製品もあります。
みなそれぞれに、用途や他社との差別化、商品の性能を上げるためだったりと様々な理由がありますので、椿油と書かれていても、肌用や髪用と用途を分けて製品を作っている場合は、椿油以外にも他の成分が配合されていることがありますので、用途に従って使いましょう。
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